前回の記事でご紹介した『AIvs.教科書が読めない子どもたち』の中でも紹介されている基礎読解力調査では、学力と読解力の関連性の高さが明らかになりました。
でも、これは数字で証明されましたが、考えてみれば当たり前のことです。人間は入ってくる情報を母国語で理解します。学校の授業、英語の一部を除きすべての教科書が母国語(日本語)です。
だから、当然国語力が弱いと授業を聞いても頭に入らない、意味が理解できない、教科書の内容がわからない。となってしまいます。国語力は「吸収力」「インプット力」ともいえます。
小学生のうちは、とにかく勉強は最小限でもよいので国語中心に勉強することをおすすめします。全国基礎読解力調査からも明らかになったのは中学以降、高校でも読解力は伸びていません。
ということは、中学卒業までにきちんと教科書が読める、国語力・読解力を身に着けることが重要です。では、国語力というのはなにか?それは①語彙力 ②理解力(読解力)③表現力の3つからなります
語彙力が多ければ多いほど理解力は高まります。言葉をしらないのに内容を理解するというのはありえないからです。理解力が高いということをもとからの頭の良さだと考える人もいますが、単純に語彙力(知識量)に比例しているのです。言い換えれば今までインプットしてきて量の差です。
だから、国語ができない理由は単なる「読み書きの練習不足」です。国語力を上げるためには、①語彙力、②理解力 ③表現力、この順番で強化していくことがお勧めです。
漢字問題は語彙力、読解問題は理解力、小論文や面接が表現力を見ています。なので、語彙力のない生徒にいきなり作文を書かせても難しいということです。国語力を上げるための順番として、まずは語彙力アップからいきましょう。
語彙力アップには「音読」と「新聞の書写」がおすすめです。特に書写は書けば書くほど語彙力、論理力、作文力、集中力などが身に付く最強の国語力アップ勉強法です。
藤沢みらい塾では、通常の授業に入る前に全員に「天声こども語」の音読と書写を10分早書きしています。小学5年生のSさんとHさんは入塾当時は書写のスピードは10分で120文字程だったのが、いまでは200文字を超えるようになりました!
学校のテストで満点を取ると一緒に見せてくれて盛り上がっています。これからの成長が楽しみです。
ぜひ、ご家庭でも天声こども語などの書写や音読をやってみてください。根気が必要ですが、中学生までが重要な期間です。
藤沢みらい塾 塾長山田勉